刑事弁護

証拠保全をやってみた その2(刑事事件編)

0
    さて、証拠保全をやるときの一番のポイントは「スピード」です。

    証拠保全は、規定にあるとおり「あらかじめ証拠を保全しておかなければ

    使用することが困難な事情」があるときにやる手続きですので、
    やるとなったら、スピードが命です。
    やろうかな、どうしようかな、明日にしようかな、明後日にしようかな
    な〜んて悠長なことを言っていては駄目なのです。

    やると決めたら、すぐやる!
    猛烈な勢いで起案して、すぐに裁判所に出す!

    昨年のゴールデンウィーク真っ直中の休日当番待機日。
    出動要請があり、某署に接見に行くと・・・被疑者(以後、Aさんと言います。)

    「俺が先に殴られたんだけど。」
    そうなんだぁ・・・と聞いてAさんの顔をみると、
    ん?傷あるな。
    右目頭のところに傷が。よく見ないと分からない。
    まだ青くなってきていないが、よく見ると殴られた後だなと。

    警察に言ったか?→相手にされない。
    病院に連れてってもらったか?→行ったけど、傷がないと言われた。
    警察は写真撮ったか?→とられていない。

    ふーん、こりゃ、先に殴ったか殴られたかはとりあえず、置いといて、
    これを保全しないと後悔するかもなぁ

    とりあえず、警察に病院連れて行けと抗議。
    全く取り合う様子なし。

    くっそー見てやがれ、ぎゃふんと言わせてやるからな、ふっふっふ。

    速攻事務所に戻り、警察への抗議文を作成。
    その後、裁判所宛の証拠保全申立書を起案。警察への抗議文を資料として添付。

    翌日、早朝、GW真っ直中の本庁の当直に申立書提出。

    当直担当の書記官さんが・・・・

    「!!!!!!証拠保全ですかぁ。」むむむぅって感じの反応で受理してくれました。

    「そうです、一日中待機してますから早く連絡くださいね!ね!」
    (休みだけどね!連絡待ってまっせ!)

    が、しかし、その日一日中携帯握り閉めて待ってましましたが
    連絡がありませんでした。
    Aさんの傷は、良い感じに青みを増してきていたので、一刻も早く保全したいのに・・・

                                          つづく


     


    search this blog.

    categories

    selected entries

    archives

    profile

    others

    mobile

    qrcode

    links

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM