刑事弁護

無罪判決1

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     みなさん、明けましておめでとうございます・・・。って、もう
    1月も半ばですね(汗。

    去年の最後の更新に「今年を振り返る その1」と題していながら、
    その2を書く暇もなく、新年が明けてしまいました。

    そして、新年早々、多数の問い合わせを頂くなど、平成25年は
    好スタートが切れています。

    さて、好スタートといえば、今年初っぱなの刑事裁判判決で
    「無罪」判決をもらいました。

    といっても、追起訴分のみの無罪なので、いわゆる「一部無罪」
    ですけど・・・。
    刑事事件で「争う」と一言で言っても、色々な争い方があるのですが、
    今回は、

       「犯人性」
    を争いました。

    被告人は、犯人ではありません。被害は発生していて、何者かがやった
    ようですが、それは被告人がやったのではありません。
    という争いをしました。

    被告人は、当初取り調べで、記憶にない、知らない等言っていたようですが、
    度重なる取り調べの結果、認める内容の調書を取られていました。
    残念ながら、取り調べ段階(被疑者段階)では弁護人が付いていませ
    んでした。そのため、虚偽の自白調書の作成を阻止できませんでした。

    既に自白調書が「証拠」としてあるので、裁判ではその自白調書が信用できない!
    嘘っぱちである!と主張していく必要があります。
    結構大変です。

    幸い、客観的な証拠で犯人と被告人を結びつける証拠がなかった
    (たとえば、目撃証言とか指紋や足跡等)ので、その点を全面に押しだし、
    さらに「調書には絶対おかしな点があるはずだ!」と何度も繰り返し
    読み、調書の不自然な点を弁論で主張しました。

    今回は、何とか裁判官にこちらの主張を理解してもらえましたが、
    毎回こうなるとは限りません。

    もし、裁判官が調書は信用できると判断したらどうでしょうか?
    客観的証拠で被告人と犯人を結びつける証拠が一つもないのに、
    被告人の自白調書と被害結果のみで有罪となってしまいます。

    恐るべし、自白調書。

    今回の件で思ったのは、えん罪を防ぐためには、なんとしても
    虚偽の調書を作成されないことがいかに大切かということです。
    そして、虚偽の自白調書が作成されないためには、取り調べの
    全面可視化、全部録音・録画は避けては通れないのではないか
    と思います。

    そして、検察は証拠を十分吟味し、自白に頼った起訴を慎むべき
    だと心底思いました。

    ちなみに、この事件は、前回の記事の事件とは別の事件です。

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